M.2 SSDにヒートシンクをつけた
環境
- M/B:
TUF Z370-Plus Gaming
- M.2 SSD:
Samsung SSD 250GB 960 EVO (M.2 Type2280)
(Cドライブ)
テスト環境
- ベンチマークテスト:
CrystalDiskMark 6.0.2 x64
- 温度計測:
HWMonitor x64
経緯
このM/BにはM.2スロットが2つ搭載されていて、スロット1はふつうのものだが、スロット2は元からヒートシンクが付属している。
しかしスロット2はSATA5と6の端子と排他利用だ。
今まではSATA端子を4つしか使用していなかったので、ヒートシンクがあるスロット2にM.2 SSDをつけていた。
が、今回新たにSATAのSSDを1つ増設するにあたり、そのM.2 SSDをスロット1に移動せざるを得なくなってしまった。
しばらくヒートシンクなしで使っていたのだが、アイドル時で46℃、ベンチマークテスト時に56℃にまで達してしまった。
これはいかんと思いヒートシンクを取り付けることを決意。
買ったもの
すべてAinexのものだ。
HM-21の公式ページに載っている、ヒートシンクの取り付け例の動画と全く同じ構成にしてみた。
HT-13熱伝導シリコンパッドについて。
HM-21に付属している熱伝導両面テープはM.2 SSDには使わないほうが良いようだ。
両面テープから剥がす時にM.2 SSD表面の型番とかが書いてあるシールが破れるらしい。
ちなみに私のM/BのM.2 スロット2に元からついていたヒートシンクもシリコン式だった。やはりシールが破れるのだろう。
M.2 SSDへ取り付け
M.2ヒートシンク取り付けOK pic.twitter.com/bKuAHdDuDO
— yui (@sugtao4423) 2019年7月11日
これで今度こそ冷えるやろ pic.twitter.com/5SXMuZVPyF
— yui (@sugtao4423) 2019年7月11日
よしこれは絶対冷える pic.twitter.com/byVUSIGzks
— yui (@sugtao4423) 2019年7月11日
なにも難しいことはない。
なにかわからないことがあれば取り付け例の動画を見れば良いと思う。
温度計測結果
CrystalDiskMarkでSSDに負荷をかけ、その間の最小と最大の温度を計測。
状態 | Min(℃) | Max(℃) |
---|---|---|
裸 | 46 | 56 |
ヒートシンク | 40 | 51 |
ヒートシンク + ファン(回転数70%) | 37 | 45 |
ヒートシンク + ファン(回転数100%) | 34 | 41 |
この通りヒートシンクだけでも裸の状態より5℃も下がる。
ファンをつける必要はなさそうだが、下げられるもんは下げておきたいだろう。
余談: ファンが不良品くさい(追記下にあり)
ここからは余談。測定結果はおそらく正常。
ファンを取り付けたものの、回らなかった。
が、少し指でちょんとやってやると動き出す。
初期不良か電力不足の2択だろう。
BIOSのファン制御項目では回転数60%がデフォルトに設定されていた。
12Vの60%なので7.2Vである。テスターで測ったところ7.7Vが出ていた。概ね設定通りだ。
しかしそれでは動かなかったので、70%(8.4V)にしたところ動いた。(上記温度計測結果のファン回転数70%はこういうこと)
よしこれで使えるようになったなと思い、通常通りPCを使い始めた。
しかし、試しにスリープさせてから復帰させたところ、なぜか回らない。そして指ちょんをやると回る。
おかしい。
電圧を見てみた。
スリープまではいいのだが、そこから復帰させたときには徐々に1秒くらいかけて電圧が上がっていく。
最終的には設定した回転数の電圧まであがるのだが、ファンは動いてくれない。
シャットダウン時からの電源ONで回ってくれるのは、電圧が一気にあがるからだろうと推測もできた。
一つの解決策として、電源ユニットから直接取るというものもある。
しかしこのファンは回転数100%だと少しうるさい。
ゴーという感じではなく、少し高い音で鳴くのも相まって非常に不愉快だ。
電源ユニットの12Vから8V程度まで降圧して使うことも考えたが、そこまでするならファンいらねえとなった。
明日このファンを買ったPCデポまで赴き初期不良でないか、交換できるかを聞いてみようと思う。
追記(2時間後)
AinexのサイトをみていたらこんなFAQがあった
2.(可能でしたら)別途変換ケーブルで電源ユニットに直接接続してください。(ファンコンによる低速動作や、パソコン起動時の電圧上昇が特殊)
なるほどM/Bにはつけるなと。
そして私が買ったこれは別に不良品でもなんでもないと。仕様のようだ。
そこにも書いてあるように回転数を下げて動作させることは想定していないよう。
PC部品なのにそれでいいのか・・・?という疑問しかないが、そうなのだから仕方ない。
ということで電源から直接持ってくるしかない。
常時回転数100%なのでうるさくなるが、慣れるかなと思い持ってきた。
M.2ファンは裏まで配線通して… pic.twitter.com/w4hwAJOCvx
— yui (@sugtao4423) 2019年7月11日
裏でケースファンから分岐してる、ペリフェラル電源から3ピンへの変換ケーブルを使って接続 pic.twitter.com/lOl7upNgJD
— yui (@sugtao4423) 2019年7月11日
このケース(Define R5)にはファンコンが搭載されており、SATA電源入力、3ピン x3の出力がある。
私はファンコンを最大の常時100%にしているので実質電源と直接繋がっているようなものだ。
そしてちょうどケースにつけているファンが3ピンとペリフェラルの両方に対応しているもので、3ピンで接続していたのでペリフェラル側が空いていた。
そこにちょうど余っていたペリフェラルと3ピンの変換ケーブルを挟んで作業完了。
問題の音だが、ケースを開けた状態ではよく聞こえていてうるさく感じていたものの、蓋を閉じればだいぶ聞こえにくくなった。しかし他のファンと違い少し高い音なので気にならないということはない。
一応しばらくこのまま使ってみて、ずっと気になるようならM.2ファンを取り外すことも考えようと思う。
おわり
結局このM.2用ファンでは常時回転数100%でないといけないことがわかった。
正直PC用なんだから回転数制御くらい当たり前にできると思っていた。
PWMに対応していなくたって12V以下でちゃんと動く、またはスリープ復帰時の電圧が徐々に上がるときでもファンは回る。そんなファンが多いのでこの手のものは初めてだった。
いい勉強になった。
ほとんどファンのことしか書いていないが、ヒートシンクは当たり前に機能してくれている。
なんというかふつうすぎて書くことがない。ちゃんとヒートシンクしてくれているとしか。
とりあえずしばらくは様子見(聞き?)ってことで。
長いのに読んでくれてありがとうございました。